11月3日。
神奈川県下のクロマダラソテツシジミ発生ポイントを再々々訪。 10月21日、10月28日と2週連続で台風の影響による雨模様でしたが、ようやく好天に恵まれました。 10月下旬にはとっくに羽化しているだろうと思っていたクロマダラソテツシジミですが、むしろ丁度良い時期だったようで、 10月8日に大小16個体の幼虫を見出したソテツ1株から、何と9個体の羽化が観察できました。
クロマダラソテツシジミ羽化個体
ポイント到着は10時半過ぎ頃。到着した時には、既に羽化後、翅が伸びたばかりという風情の♀が迎えてくれました。
- クロマダラソテツシジミ(羽化その1) | Chilades pandava | 神奈川県逗子市
- SONY α77II + SIGMA 10mm F2.8 EX DC FISHEYE + Kenko teleplus 1.4x MC4 DGX
- RICOH CX2
その1の個体がソテツを離れたので私もしばらく付近を廻っていましたが、正午前後に再び戻ったところ、5個体が一斉に翅を伸ばしていました。
ここで、他にも膝元くらいの高さの葉でも1個体羽化していることに気付きました。7個体目です。
- クロマダラソテツシジミ(羽化その7) | Chilades pandava | 神奈川県逗子市
- SONY α77II + SIGMA 10mm F2.8 EX DC FISHEYE + Kenko teleplus 1.4x MC4 DGX
- 足元はまったく注目していなかったので、危うく見逃すところでした。
もう一度ぐるりとソテツの周りを一周してみると、さらに8個体目が羽化してきました。
- クロマダラソテツシジミ(羽化その8) | Chilades pandava | 神奈川県逗子市
- SONY α77II + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
- 再び、目の前でくしゃくしゃの翅を伸ばしていく光景が見られました。
翅が伸びていく過程の撮影中、再び足元に違和感を感じて目を向けると、何と地上で、9個体目が羽化していました。 8個体目の翅が伸びきるまで撮るつもりだったのに、この時点でそっちのけになってしまいました。
- クロマダラソテツシジミ(羽化その9) | Chilades pandava | 神奈川県逗子市
- SONY α77II + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
- 何と、地上で羽化!?(実際に地上で羽化したのか、上から落下したのかは不明です)
- SONY α77II + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
- 踏み潰しかねないので低い位置の葉上に移動させてみたところ、翅を伸ばし始めた。綺麗な♂の表翅が見えます。
- SONY α77II + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
- 少し風が吹くとまだ柔らかな翅が右に左に折れ曲がる。 なるほど、きちんと翅を伸ばすには重力の力も借りる必要があるのかもしれません。 このままだと羽化不全個体になってしまうかも?
- SONY α77II + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
- まだ間に合うかも、と再度葉裏に移動させてみたところ、すっきり翅を伸ばした。 が、何か後翅に折れ筋が付いちゃったかな?
- SONY α77II + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
- 折れ筋に見えたのは木漏れ日でした。ディフューザーの「影取り」をかざして影を作ってみると、折れ筋は消えました。
羽化時期はもっと早く10月下旬頃で、もう羽化シーンなど見られないかもと半ば覚悟していたので、 まさか9個体も羽化直後個体を拝めるとは思ってもいませんでした。 しつこく通ってきた甲斐がありました。
なお、移動できない幼虫・蛹を持ち去られるのが嫌で前回記事まで撮影場所を秘匿していましたが、 もうあらかた羽化は終わったでしょうから、今回から公開しています。(前回までの記事も修正しました)
コメント